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トントン日記~part12~

皆さんこんにちは!

 

株式会社境関養豚、更新担当の中西です!

 

 

 

養豚業の鉄則:プロが守る“命を預かる現場”の5つの掟

 

 

 

養豚業は、単なる「家畜飼育」ではありません。


そこには、毎日数百〜数千頭の命を預かる者としての責任感とルール意識が不可欠です。

本記事では、養豚の現場でプロたちが日々守り続けている「鉄則=原理原則」を、実務視点から5つに分けてご紹介します。


◆ 鉄則①:健康管理は“1日遅れ”が命取り

 

豚は非常に繊細な動物です。
一頭の異常が、群れ全体に感染を広げることもあり得ます。

  • 毎日2回以上の健康観察(食欲・排便・動き)

  • 異常豚はすぐに隔離し、個別飼養

  • ワクチンスケジュール・抗生剤投与は厳守

「昨日は元気だったのに…」という油断が、感染症の集団発生に繋がる恐れも。
“とりあえず様子を見る”は、現場では通用しません。


◆ 鉄則②:清掃と消毒は“生産の一部”と心得よ

 

豚舎の管理で最も重要なのが、「清潔な環境の維持」です。
特に床面・水槽・壁・換気口などの衛生状態は、直接的に健康と成長率に影響します。

  • 毎日のフン除去、週単位の床洗浄

  • 豚舎ごとの靴・長靴・作業服の分離(ゾーニング)

  • 人間の出入りには“2重ゲートと手指消毒”を設ける

繁殖舎、肥育舎、分娩舎などで消毒マニュアルを完全に分けることも、プロの現場では常識です。


◆ 鉄則③:飼料と水は“命の源”、鮮度を守れ

 

飼料は豚の体をつくる基礎。
管理を誤れば、成長不良・下痢・食欲低下などのリスクが跳ね上がります。

  • 飼料は湿気を避け、定期的にローテーション

  • 水は必ず流量・濁り・異物のチェックを行う

  • 温度管理も重要(冬は凍結対策、夏は熱中症対策)

また、新しい飼料に切り替える際は徐々に混ぜるなど、胃腸の負担に配慮することも忘れてはなりません。


◆ 鉄則④:データを取る。感覚ではなく“数字”で判断

 

現代の養豚は、「経験と勘」では生き残れません。

  • 毎日の体重記録・発育曲線の確認

  • 飼料摂取量、薬剤使用量、死亡率のデータ化

  • クラウドやアプリでの一元管理

データを蓄積することで、「異常の早期発見」や「繁殖成績の改善」に大きく貢献します。
数字は嘘をつかない。だからこそ、記録は最強の“武器”になります。


◆ 鉄則⑤:動物福祉の意識を常に持つ

 

今や養豚業も、“動物の権利”や“福祉意識”が問われる時代です。

  • 無理な密飼いを避ける(ストレス=病気の温床)

  • 適切な温湿度・日照・換気を保つ

  • 不要な苦痛や拘束を減らす努力を怠らない

このような取り組みは、消費者の信頼と市場競争力を高める鍵にもなります。
海外輸出や高付加価値ブランドを目指すなら、避けては通れない視点です。


◆ まとめ

 

養豚は、“命と向き合う仕事”です。
そこには日々の管理・予防・観察・清掃といった見えない努力の積み重ねがあります。

鉄則とは、「当たり前のことを、当たり前に続けること」。
その意識が、健康な豚を育て、美味しい豚肉を届け、そして信頼される農場をつくっていきます。

次回もお楽しみに!

 

 

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