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皆さんこんにちは!
株式会社境関養豚、更新担当の中西です!
~やりがい~
養豚は単に豚肉を生産する仕事ではありません。
安定供給・安全安心・地域循環の三拍子を担い、飼料→豚→堆肥→農地という循環を回しながら、食卓に“日常のタンパク質”を届ける基盤産業です。
食料安全保障と安定供給
価格変動や国際情勢の中でも、数量と品質を切らさない体制づくり。
衛生・防疫(バイオセキュリティ)
進入防止・早期発見・迅速隔離。動線・消毒・ワクチネーションの徹底。
アニマルウェルフェア
群飼設計、床材・温湿度、疼痛管理。ストレス低減は成績にも直結。
環境・ESG
臭気・排水の適正管理、堆肥化・バイオガス化、カーボンフットプリントの削減。
人材とデジタル化
少人数で回す省力化、センサー・カメラ・データで“見える化”と標準化。
ブランド化と多様な販路
テロワール(飼料・水・気候)や飼養哲学を“物語化”し、直販・外食・ECへ。
いのちを育てる達成感
配合・環境・ケアの積み重ねが健康な群と良質な枝肉に結びつく手応え。
数値で語れる面白さ
日増体重、FCR、離乳頭数、死亡率…一つの改善が全体の生産性を押し上げる“経営としての醍醐味”。
食卓までつながる誇り
自分たちの豚が「美味しかった」「また買いたい」と指名される喜び。
地域循環への貢献
堆肥が地元の野菜や米を育て、その副産物が飼料に戻る——循環の中心にいる実感。
チームでものづくり
担当者ごとの観察眼・手技・記録が噛み合い、群全体が良くなる“現場力”の快感。
暑熱期の環境制御を見直し、死亡率を半減
→ 「今年は落ち着いて出荷できた」と加工業者・小売から感謝。
ウェルフェア対応+物語化でブランド立ち上げ
→ 直売所でリピート率が上がり、価格の適正化とスタッフの誇りが両立。
バイオガス導入で臭気・電気代を同時改善
→ 近隣の理解が進み、見学受け入れで採用にも好影響。
見える化ダッシュボード
日齢・温湿度・給餌量・咳検知・落穂拾い(ロス)を一画面集約。朝会で5分レビュー。
バイオセキュリティの動線設計
“清潔・汚染の境界”を色分けし、ヒト・モノ・車両の一方通行化。
ウェルフェアKPIを明文化
立てやすさ・傷・跛行・吸い傷などの週次チェックを定量化。
飼料最適化の小実験
副産飼料や飼料米の配合比を小規模ABテスト→良い結果のみ本線に採用。
物語の棚卸し
水源・飼料・風土・農家の哲学を言語化し、POP/EC/見学導線に展開。
繁殖:離乳頭数、離乳までの死亡率、再発情日数
肥育:日増体重(g/日)、FCR(飼料要求率)、出荷日齢
衛生:抗菌剤使用量(mg/PCU)、咳・下痢スコア、事故ゼロ日数
環境:臭気苦情件数、電力・LPガス使用/出荷頭数、メタン回収量
販売:規格外率、歩留、リピート注文比率・指名買い率
※農場条件で最適値は異なります。まずは“自分の基準線”を作り、そこから改善幅を追うのがコツ。
AI×IoTで“壊れる前に手を打つ”:早期発見・予知保全が標準に。
カーボンスマート養豚:堆肥の高度化・バイオガス・再エネの組み合わせで脱炭素と収益性を両立。
国産・代替飼料の比率アップ:価格変動リスクを和らげる“地産飼料”戦略。
ウェルフェアの国際整合:基準適合が輸出やブランドの“入場券”へ。
六次化・直販の深化:加工・外食連携、観光・教育とのクロスオーバー。
養豚場業は、
安定供給・衛生・ウェルフェア・環境・人材という強いニーズに応えながら、
いのちを育てる達成感、数値で語れる面白さ、地域循環の誇りという大きなやりがいを提供する仕事。
“人の目と手+データ”で現場を磨き、物語とと
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皆さんこんにちは!
株式会社境関養豚、更新担当の中西です!
~変遷~
戦前〜戦後直後の養豚は、農家の副業的・自給的な家畜飼養が中心。
台所残さや副産物を飼料にして、**家計と地域循環を支える“小さな畜産”**でした。
やがて都市化と食生活の近代化に伴い、肉・脂の安定供給が社会的課題となり、専業化への道が開かれます。
国産豚肉の需要が急伸。ランドレース、ラージホワイト、デュロックなどの血統導入で改良・増体が進みます。
飼料:穀物主体へ移行、配合飼料工場の整備
経営:種豚・肥育・出荷の分業体制が広がる
インフラ:と畜・流通の近代化、冷蔵・冷凍網の整備
この時代に「量の安定供給」という社会ミッションが確立しました。
大規模化・省力化が進む一方、疾病リスク管理の重要性が前面化。ワクチンやバイオセキュリティの整備が広がります。
ハウジング:ウインドレス豚舎、換気・給餌の自動化
品質:枝肉格付・歩留向上を意識した改良
管理:HACCP的発想や衛生管理マニュアルの普及
生産者は「多頭化×健康管理」の両立に本格的に挑み始めました。
食の安心が求められ、トレーサビリティや生産履歴管理が当たり前に。
地域銘柄豚の台頭(飼料・水・飼養方法の“物語化”)
直販・外食連携・六次化で顔の見える豚肉へ
環境対応:堆肥化や臭気対策、排水処理の高度化
「安全+おいしさ+物語」が価値の三本柱に。
ICTが現場に浸透。見える化×自動化で省人・高精度の管理へ。
センサーで温湿度・CO₂・アンモニアを常時監視、換気・ミストを自動制御
カメラ・マイクで行動や咳を検知、早期発見・早期対処
ウェルフェア:群飼・ストール見直し、ストレス低減、疼痛管理への配慮
エネルギー:バイオガス化やソーラー導入で再エネと循環を両立
“効率”だけでなく“いのちへの配慮”が経営価値に直結する時代へ。
国際的な感染症リスクに備えた防疫体制の強化や、気候変動下での暑熱対策が必須に。
同時に、データドリブン経営が標準化しています。
AI給餌・発情検知・体重推定、ゲノミックセレクションの活用
飼料高騰への備え:副産飼料・国産飼料、配合最適化のアルゴリズム導入
抗菌剤使用の適正化とAMR対策(獣医連携・サーベイランス)
ESG開示:カーボンフットプリント、水・廃棄物指標、動物福祉指標の可視化
「強く、しなやかな養豚経営」をデータと仕組みでつくる段階に入りました。
〜1950s:副業的・自給的 → 専業化の萌芽
1960–70s:改良・配合飼料・分業で量の安定供給
1980–90s:多頭化と疾病管理・衛生管理
2000s:安全・ブランド化・環境対応
2010s:スマート化とアニマルウェルフェア
2020s:DX・レジリエンス・ESGの統合
データ一元化:飼料・環境・健康・出荷を同じダッシュボードで意思決定
カーボンスマート養豚:バイオガス・堆肥還元・再エネで“負から価値へ”
国産飼料×代替飼料:麦・飼料米、副産物、昆虫由来などでレジリエンス強化
ウェルフェアの標準化:行動ニーズ・群飼設計・ハンドリング教育をKPI化
ブランドの深化:テロワール(気候・水・飼料)を語る“ストーリー・ミート”戦略
テクノロジーが進んでも、日々の観察・清掃・温度管理・給餌の丁寧さが群の健康を左右します。
堆肥を田畑へ、作物を飼料へ戻す地域循環は、これまでもこれからも養豚の強み。
人の目・手・勘にデータを重ねることで、次の一歩がより確かなものになります。
養豚場業は、
自給的畜産から始まり、量の安定供給を経て、
安全・ブランド化、スマート化・ウェルフェア、
そしてDX×ESGの統合へ──。
“いのちを育て、地域を循環させ、暮らしを支える”という本質はそのままに、技術と社会要請に応じてしなやかに進化してきました。次の10年は、データと物語、循環と付加価値を結びつける時代です
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