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トントン日記~part8~

皆さんこんにちは!

株式会社境関養豚の更新担当、中西です!

トントン日記~part8~

ということで、養豚雑学講座をお届けします!今回は「繁殖管理の鉄則」についてご紹介します♪

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「母豚の繁殖効率を上げたい」
「離乳子豚の生存率を高めるには?」
「発情や分娩の管理ポイントは?」

そんなお悩みをお持ちの養豚農家の皆さまへ、繁殖成績を左右する重要項目と管理のコツをまとめました!
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1. 発情管理の鉄則:適切な発情検知とタイミング

毎日2回の発情チェック

  • 朝夕、母豚群を観察し、背部へのタッチやボス豚への興味行動(におい嗅ぎ、腰振り)を確認。

  • 発情兆候が出た母豚にはマークをつけ、繁殖台帳に日付を記録。

人工授精のタイミング

  • 最初の発情兆候(陰部の腫れ、粘液分泌)から24~36時間後に1回目、12時間後に2回目の2回実施。

  • 精液の鮮度管理は冷蔵庫(16~18℃)保管で最大72時間。使用前に軽く攪拌し、品質を均一化。

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2. 妊娠管理の鉄則:初期不受胎防止と妊娠維持

受精後21日目のエコー検査

  • ポータブル超音波装置で胎嚢を確認し、不受胎母豚は速やかに再発情へ。

  • 妊娠確定母豚は個別の妊娠群へ移動し、ストレスを軽減。

栄養管理

  • 妊娠初期(1~30日):過剰飼料を避け、維持飼料量の90%程度に抑制。胚の着床を助ける。

  • 妊娠中期(31~90日):標準飼料量に戻し、体重増加を緩やかに。

  • 妊娠後期(91日~分娩前):飼料量を110%に増量し、子豚発育をサポート。

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3. 分娩管理の鉄則:安全・迅速な分娩サポート

分娩前の準備

  • 分娩用クレートは分娩予定日の1週間前から設置し、母豚を慣らす。

  • 清潔なストローシング(わら敷き)を厚く敷き、滑りにくく保温性を確保。

分娩兆候の観察

  • 分娩12~24時間前:乳房の張り、食欲低下、巣作り行動を確認。

  • 分娩開始後:胎児排出間隔は20~30分以内。異常があれば獣医師に緊急連絡。

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4. 離乳子豚管理の鉄則:生存率向上と初期成長促進

コロストラム摂取確保

  • 生後2時間以内に母豚初乳を200~250ml摂取させ、免疫グロブリンを補給。

  • 初乳不足時は凍結初乳または市販代用乳を哺乳瓶で補充。

離乳ストレス軽減

  • 離乳は生後21~28日が目安。離乳当日は母豚と接触できる小窓を設け、徐々に完全離乳へ。

  • 離乳直後は高栄養プレミックス飼料を給与し、下痢予防のためビタミンE・プロバイオティクスを添加。

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5. 繁殖成績向上のための記録管理

繁殖台帳の活用

  • 母豚ごとに発情日、人工授精日、エコー妊娠日、分娩日、産子数、生存子数を記録。

  • 年間の産子数や間隔を集計し、改善点を分析。

KPI設定

  • 平均産子数:10頭以上

  • 子豚生存率:90%以上

  • 平均分娩間隔:150日以内

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まとめ:繁殖管理の鉄則5か条

  1. 毎日2回の発情チェックで適切な授精タイミングを逃さない

  2. 21日目エコー検査で不受胎母豚を早期発見

  3. 分娩クレートと兆候観察で安全分娩をサポート

  4. 初乳確保と離乳ストレス軽減で子豚の生存率UP

  5. 繁殖台帳とKPIで成績を見える化・改善

これらの鉄則を守ることで、繁殖成績を安定させ、養豚経営の収益性を高めることができます。

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